今や国民的スポーツ「サッカー」。
それは世界中で子供から大人まで、色んな人に愛されているスポーツ。
熱狂的なファンになると試合を生で観るために海外まで足を運んだり、スポーツバーで観戦後、応援チームが負けてしまったからとシクシクと深酒してしまうような人もいるほど。
サッカー部のない学校は今まで見たことがないくらい、学生時代からもとても身近な存在ですよね。
つまり、サッカーをやったことがあるもしくは今もやっているよ!なんて方も多いはずです。
しかし、サッカーの常識をくつがえす衝撃のクラブチームがつくばにあるんです。
つくばのブラインドサッカーチーム「AVANZAREつくば(アヴァンツァーレ)」にログイン!
おーっす!コムとあぼです!
暖かくなってきましたね!ちょいちょい急激に寒い日もありますが、それはつくばのツンデレなところなので、かわいいもんです。
え?そんなことより何を付けているのかって?
ははは、バレましたか。これ、ヘッドギアと目隠しなんです。
え?何を言ってるのか分からない?ちゃんと話せカスニワトリ?
……貴様、ニワトリを侮辱することだけは許さんぞぉおおおおお!!!!
…取り乱してしまいました。失礼しました。
今回、大使がやって来たのはこちら。
この写真でどこか一瞬で分かる人がいたらかなりのつくばオタクです。ドン引きです。
ここは春日にある筑波技術大学のサッカーグラウンド。
とある方に呼ばれて、羽ばたいてきました。(※飛べるとは言っていない)
こちらが大使を呼んでくれた岡村 一大さん。茨城県牛久市で生まれ、筑波大学人間学類(現障害科学類)出身。
現在、つくば市で目隠し付けた状態で行うサッカー「ブラインドサッカー」のクラブチームAvanzareつくばのサポーターを努めているお方。
今回大使ははその”ブラインドサッカー“、そして”Avanzareつくば“とは何なのか!!を明らかにするためにやって来たというわけです。
目隠しを付けてサッカー?
この時点では岡村さんが何を言っているのか、全然理解できておりませんでした。
(…というのも、コムはサッカーがかなり苦手。観るのは楽しいけど、やるとなるとドリブルすらままならず。運動神経ゴミカスな自分にとって、これほど難しいスポーツは無いのです。なのにそれを、目隠ししながら?見えていても難しいのに?逆に一体どんだけヤバイ選手がいるのかという疑問と、そして目隠しという制約の中ならもしかしたら意外とうまいこと立ち回れるのではないか…?との期待を胸に、ひとまず体験させていただくことに。)
ブラインドサッカーの謎
まず浮かんだ大きな疑問。
答えはシンプルだった。ブラインドサッカーで使用されるボールは通常のサッカーボールと異なり、
音が鳴る
のだ。
中にいくつかの鈴が入っており、蹴るとシャンシャンなる。
この音を頼りに、前が全く見えない状態でボールの正確な位置を掴むことが必要なのだ。
音すら鳴らないと思っていたコムにとってこれはかなりありがたい情報!!
初心者なりに戦えるかもしれない小さな可能性が出てきた!
そして次にブラインドサッカーで使用するアイテムはこれ。ヘッドギア。
目隠しをしていると空中を飛んでくるボールは見えない。
つまり、自分の頭目掛けてボールが飛んできても避けることが出来ないのだ!ひょえぇ!
なのでしっかりと頭を保護して望みましょう!
そして最後はこれ!
ブラインドサッカーをブラインドサッカーたらしめるスーパーマストアイテム、目隠し。
一般的な目隠しとはちょっと異なり、汗などもよく吸収するように肌触りの良い布地。
そして目の上に来る部分は柔らかく分厚い。
前が…何も見えない!いきなり真っ暗な世界に行くと、、、怖いですな。
怖すぎてとっさに霊峰のポーズをとってしまいました。
きっと心の中で大きく頼りになる存在として、バーツクマウンテンを無意識に拠り所としているのでしょう。
実際にAVANZAREつくばの練習にログイン!
そして晴れてブラインドサッカー戦闘装備が整いました。
こちらがその姿!
・・・
顔の上半分が隠れる機会なんてあまりないので、なんだかちょっとかわいく見えてしまいます。
これで頭部の保護、視界の遮断が完了しました!
ちなみに視界はこんな感じ。まさに何も見えない。
みなさんも目を閉じて、フィールドに立っていることを想像してみてください!
ドキドキしてきませんか?
とりあえず全くの初めてで、生まれたてのヒヨコ同様、何をどうすればよいのか一個も分かっていないので、
岡村さんに簡単な練習をしていただくことに。
まずは目隠し状態になれること。
そして目隠しした状態でのボールと触れ合うことに慣れることから。
岡村さんにボールを優しく蹴ってもらいます。
「(すっ…)」
「?!?!?!」
「そこそこ、すぐ右足の前の方にあるよ!あっ、、もうちょい!あっ!あっ!!」
「え?何か足に触った?こわwwどこーーーwww」
「(センスなっ。こりゃ慣れるまで時間がかかりそうだわ。)」
気がつくとそこは地獄のような状況に変わっていました。
ボールは動いているとシャンシャンなりますが、このように止まってしまうと、もうどうしようもない。
周りの人に教えてもらうなりしないと、ボールにたどり着けません。詰む詰む。
「ガッハッハ。まぁ最初はそんなもんだよ!ゆっくり慣れていけば大丈夫!じゃあ全体で練習、はじめますかー!」
先行きに不安を遺したまま全体練習へ。
個人のスポーツなら自己責任で済むけども、サッカーは団体競技。
他のメンバーに迷惑をかけないかだけが心配です。
しばらくダッシュ練習などが続き、徐々に目隠しも付けながら走ったりして、
「前が見えない状態で動くこと」に慣れていきます。
さぁ、ついにゴールを出して、本格的なブラインドサッカーの練習をはじめます。
実はブラインドサッカーはサッカーとは言っても、フットサルに近い部分も多く、
ゴールキーパーを含めて5対5人で行う競技。
コートの大きさは40m×20mで、今回の練習ではゴールを一つ用意して行います。
ちなみに実際の試合ではコートサイドにはこのような移動式ついたて壁が設置され、
ボールがコートから出ないようにします。
ついに、、ブラインドサッカーが始まる!!
選手たちの動きは生まれたてヒヨコのそれとはまるで違い、
軽快にドリブルを繰り返し、ブロックを抜いてシュートを決めています。
「どう考えても見えてるでしょ!!」
と思わず言いたくなるようなその動きには驚かざるを得ません。
ちなみに選手がボールに向かって走っていくときには「ボイ」(スペイン語で「行く」の意)と唱え、他の選手との位置関係も掴みます。
ちなみにコートに立ってるとこんな感じ。
これでどこにボールがあって、どこに選手が向かっているのかを瞬時に判断していくのが基本となるんです。
この時コムは選手とぶつかるのが怖くてただただ棒立ちしていました。(チキンなので)
そしてゴールでシュートをする際にはガイド(コーラー)と呼ばれるポジションの人が
「ゴールゴール、正面、12」「そのまま、そのまま、45度、30度」
などと指示を声で教えてくれます。
この場合
「ゴールに向かって正面12mくらいのところにいる」「ゴールに向かって45度の方角から30度の方角に来た」
ということを示しています。
チキンプレイ過ぎてゆ~~っくりゴールに近づいて、身動きが取れなくなってしまいました。
おいトサカニンゲン、ちゃんとしろよ~
って観ている人に思われていたかもしれませんが、やっている身としてはゴールまでボールを運べたことがもう嬉しくて満足してしまうレベルです。
意外とコムですらここまでは慣れるものなので、運動神経がある人ならもっとシュートとか打てるようになっているはずです。
そして次は最終練習!
コム初試合のPK戦!!
全体的な練習を終え、その成果をぶつけ合う時がきました。
最初は目隠しすら慣れなかったけれど、何とか少しずつ慣れていき、ボールも蹴られるようになったので、
岡村さんがチームのメンバーを厳正な目で振り分け、
今ここに新しくPK戦を戦う2つのチームが出来ました。
チームせんばつ
ブラインドサッカーの強化指定選手であるせいりゅう選手とツバサ選手、しゅうへい選手。
中でもしゅうへい選手はブラインドサッカー歴がかなり長いベテラン選手。
そしてみなから慕われる器の大きな女子日本代表(世界女王)のくどう選手。
Avanzareつくばが誇る強豪ぞろい。
対するは、、、
チームぽんこつ
完全初心者のコム、そして同じく初めてブラインドサッカーを行うというもんのさん。
加えて今日が2回目だというまえちゃん。
…心細い。
唯一頼りになるのは、ブラインドサッカー歴2年のまるちゃんのみ。
…いささかチーム分けに謎の力が働いている気がしますが、
ここはフィールドの上。スポーツを行うものは、紳士的に振る舞う。これがサッカーをするうえでの常識です。
「おかしいだろ!!」の言葉は胸に秘め、そんなことに文句の一つでも垂れる時間があるのなら、
チームぽんこつで勝つことに向けて尽力する方が、いいのです。くっそぉおおおお!!!
キャプテン同士、じゃんけんで先攻後攻を決め、
いざ、尋常に勝負!!
さすがはチーム選抜。
目隠しを感じさせない、圧倒的なシュート力でチームぽんこつを容赦なく追い込みます。
対する我らがチームぽんこつ。
目隠しを感じ、暗闇の中でも君臨するその姿はまさに、仁王。
相手に力の格差を見せられたところで、ポン骨精神が掻き立てられ、むしろ強力になるのがうちのチーム。
ちなみにキーパーはチームに属さない中立の立場なので、キーパーに手加減してもらえば…
いやいや何でもありません。ここはフィールドの上。我らAVANZARE紳士は、誠心誠意、この勝負に向き合っています。
ちなみになぜか両者、同点です。
最後の一発、ここを決めれば勝ち、外せば負け。
そんなときに、出番が来てしまいました。
「ふふふ、頑張ってくださいね!ここを決められたら、チームぽんこつの勝利ですよ。」
闇の力を感じるが、ここはやるしか無い!!
チキンプレーの本気、見せてやるぜ!
真っ暗な中、精神を集中させます。
すると、どこからかキリンの鳴き声が聞こえてきました。
「利き手側を狙うのよ~!」
「……!!なるほどな、ありがとう。」
おらぁあああああああ!!
きまったああああ!!!!
キーパー「なにぃ!!!貴様、、まさか!!」
バァアアアアアアアン!!!
やったっやったっやったっやった!!かったっかったっかったっかった!!
キリンの策略により、何とか勝利をもぎ取ったチームぽんこつ。
このまさかのチームぽんこつが勝利するという事態。
誰が予想していただろうか。
チームせんばつのみなさま。まさかぽんこつに負けてしまうなどとは思っておらず、完全に笑うしかない状態。
いいんですか?ぽんこつに負けて?
これから「ぽんこつ以下Tシャツ」を着て、町を一周して来てください。
完全にドヤ顔で勝利に浸りまくるニワトリ。
こんだけ熱くなれたのも、ビクビクしながらも初めてのブラインドサッカーに触れ、
ブラインドサッカーのもつスポーツとしての魅力、
そしてAvanzareつくばのもつ人としての魅力を
この一日、しっかりと体感してきたからでしょう。
さいごに
いやぁ~~~本当に楽しかったです。
何って、真っ暗な世界でサッカーをするなんて、生まれて初めてだったんですけど、
慣れていくと本当にちょっとずつだけど、ボールや人の位置が掴めていく。
こんなに短時間で出来なかったことが出来たという達成感を得られたのは、久しぶりでした。
また、テクニックの面では通常のサッカーのそれは大の苦手ですが、
ブラインドサッカーでは特別すさまじい脚さばきや、華麗なスルーパスよりも、
空間把握や、ドリブルのテクニックがメインウェポン。
なので、サッカーが苦手でも、複雑な技などは登場しないブラインドサッカーはシンプルに感じました。
シンプルだからこそ、もはや見えているかのようなプレーをしていた選手たちは本当にすごいと思いますが、
シンプルだからこそ、その難しさや楽しさがより深く分かり、楽しかったです。
そして、メンバーも随時募集中とのことなので、
この記事を見て、興味を持った方はぜひ下記のコンタクトフォームより、連絡してみてください!
体験や観戦なども快く受け入れてくれる、Avanzareつくばファミリーがそこにはいますよ!
Avanzareつくばでは、一緒に喜びを分かち合える仲間を募集しています。
フィールドプレイヤー、ゴールキーパー、サポーター、年齢、性別、国籍、障がいの有無に関わらず、
ブラインドサッカーが好き!、ブラインドサッカーに興味がある、そんな方々、大歓迎です☆チームに加入するかはともかく、一度、練習や試合を見学してみたい。
どうぞお気軽に、コンタクトフォームからご連絡ください。(HPより)
また選手はちょっと、、、だけど何かやってみたい!という方には、サポーターも募集があります。大募集中だそうです。
全国で指折りのハイレベルさをもつAvanzareつくば。このチームでは多くの試合が行われ、マネージャーポジションの人数がギリギリとのこと。
ブラインドサッカーを通して、選手たちとともに高みを目指したいという方がいたら、こちらもフォームよりご連絡してみてください。
サポーター(運動部のマネージャー的役割)が、不足しております。
我がチームのサポーターたちは大変優秀ながら、6/23~6/24の二日間、2チーム合計で10試合近くを戦う大会で、死力を尽くす選手たちをサポートするには、ギリギリの人数。
試合中のドリンク準備、監督コーチのベンチワークサポートだけではなく、
視覚障がいを持つメンバーたちの手引きや、視覚的なサポート。何より、アイマスクをしてプレーをするので、練習やアップ時に、声をかけてマーカーの役割をしたり(コーンを置いても音が出ない以上、意味がないので)、「(ゴールの)左1メートル」というようにプレーのフィードバックをしたり、
チームのポテンシャルを引き出すのに、とても大切で多くの役割を担う存在。僕らの力を最大限引き出すために、サポーターの力が必要なんです。
日本選手権だけでも、サポーターになってくださるという方を、絶賛緊急大募集!!
あなたの力を貸してください。 (HPより)
ちなみにAvanzareはイタリア語で「前進する」の意味!
みなさんもぜひブラインドサッカーを体験してみてくださいね~!
それではまたジカイ(*´ω`*)
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